| 貫入つまり釉ガラスのヒビは素地土と釉ガラスとの縮みの違いで出るそうです。焼成中、素地土も釉薬も膨張していきます。釉薬が熔けてガラス化した後も膨張したままらしいのですが、焼成後さめてくるにつれて互いに縮んできます。ところが素地土の方が釉ガラスより一足速く「もう縮むの止めた」と言ってしまうものですから、まだ縮み足りない釉ガラスは仕方無しにヒビ割れすることで解決します。これが貫入のメカニズムだそうです。素地土と釉ガラスとの縮み率が接近していると貫入は大きく(粗く)なり、反対に縮み率の差が大きいと貫入は細かくたくさん出るそうです。そして昔の焼物、例えば井戸茶碗とか古瀬戸とかは普通にこの小貫入を持っています。しかし現代の焼物ではあまり頻繁に見られません。そうそう志野も現代物は粗い貫入をしているのに、桃山の志野は細かな貫入をしています。志野の釉薬はご承知の通り長石主体の石だけ釉です。めったに灰は入っていません。灰分が混ざると釉ガ |
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貫入の見えない現代的志野
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現代でも小貫入の志野は焼ける
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| ラスと素地土の縮み率に開きが出ます。よって貫入は細かくなります。ところが志野釉は石だけ釉です。灰は混入しません。現代志野の貫入が粗いのはだから道理なのです。それなのに灰が入っている様子が無い桃山志野の貫入は細かいのです。四百年前と現代とでは材料が違うと言うほかありません。小貫入がなくてはならないものに井戸茶碗があります。井戸茶碗の見所は枇杷色、カイラギそして小貫入です。その上、小貫入の形まで問題にすると読んだことがありますが、そこまで知りません。カイラギの項で素地土から考えると書きましたが、実は井戸茶碗を作ろうと思い立ったとき、僕はカイラギを目指しませんでした。あの小貫入さえ出せればカイラギはついてくると思えました。焼成後の縮み率の差が大きい土を探し出せば答えに近づくと考えたのです。ただし井戸茶碗をはじめとして古い時代の釉薬は、志野のような石ぐすりと古瀬戸のような灰ぐすりとのふたつの釉薬の特徴を合わせ持つものが多く→ |
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